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2024.05.22 #ニュースレター

【調査レポート】保育施設でペーパーレス監査実施が急拡大 受け入れ「61.2%」と昨年の2倍に ペーパーレス拡大は施設・自治体双方からの打診がポイント

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【調査レポート】保育施設でペーパーレス監査実施が急拡大 受け入れ「61.2%」と昨年の2倍に ペーパーレス拡大は施設・自治体双方からの打診がポイント

株式会社コドモンは、保育・教育施設向けICTサービス「コドモン」を利用中の全国の保育施設等を対象に、監査(立入調査)におけるDX状況(書類での監査ではなく、ICTシステムの画面確認でのペーパーレス監査)についてのアンケートを実施しましたので、調査結果をお知らせいたします。

【アンケート概要】

・調査対象:コドモンを利用する全国の保育施設
・調査方法:メール案内、WEB回答方式
・調査期間 : 2024年2月20日(火) 〜 2024年3月1日(金)
・回答数: 224件
・調査会社:株式会社コドモン

【監査の実地検査について】

2024年4月1日に施行された現行の児童福祉法施行令(※1)では、年に1回以上、自治体職員による実地検査を行うことを原則としつつも、書面やリモートによる非対面での検査が実施できるようになりました。天災その他のやむを得ない事由がある場合にのみ適用されるとしていますが、保護者団体や専門家からはこうした例外規定を設け検査緩和をすすめることへの懸念の声があがっています。(※2)
今回の調査では、実際に書面やリモートによる施設へ足を運ばない形での検査が実施されたかどうか、そうした規制緩和について施設側で認識があったかという項目を追加しました。

※1 昭和二十三年政令第七十四号 児童福祉法施行令
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323CO0000000074
※2 東京新聞「保育所「実地検査」がリモートでも可能に 自治体側の要望で例外を認めたのは誰のため?」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/240505

【アンケート結果サマリー】

*96.4%の施設がペーパーレス監査を希望。そのうち61.2%の施設がペーパーレス監査を受けたことがあると回答。

*施設側、行政側が相互にペーパーレス監査の希望を打診することが、ペーパーレス監査実現のためのポイント。

*デジタル監査を受けた施設のうち、今年度・昨年度からデジタル監査が可能になった施設が55.5%と半数を超えており、ペーパーレス監査の普及が急速に進んでいる。

*検査緩和の例外規定が設けられるも、「自治体職員が施設に足を運んで監査が行われた(行われる予定)」が82.6%と大半を占める結果に。

【アンケート結果】

Q 監査を受ける際に、必要書類の提示ではなくペーパーレス(ICTシステムの画面確認)での監査を希望されますか?

Q 監査を受ける際に、必要書類の提示ではなくペーパーレス(ICTシステムの画面確認)での監査を希望されますか?
Q 監査を受ける際に、必要書類の提示ではなくペーパーレス(ICTシステムの画面確認)での監査を希望されますか?

全体の96.4%の施設がペーパーレス監査を希望しています。背景には、「データで管理している書類を印刷することを負担に感じる」という声が多く、昨年より+5.4ポイントとなっています。「書類での監査を希望する」はわずか3.6%と昨年の8.9%からさらに減少。2020年から開始した本調査において、もっとも低い結果となりました。

「Q1」でその回答を選んだ理由を教えて下さい。

<全部デジタル監査して欲しい>
● 必要書類を印刷すると、ICT化にした意味がなくなるため
● データで管理しているものを監査のためだけに印刷するのは手間と時間の無駄だと感じるため
● 必要書類のうち、何がデジタルか書類かを把握し分ける手間をなくしたい

<一部デジタル監査して欲しい>
● 業務の中でデジタル化できてないものもあり、完全移行はまだ難しいため
● 紙で保管している書類もあるのでそれはそのままで、デジタル化はできるだけ進めたい
● 監査員の見やすさ、準備のしやすさの面からPC画面でデジタル監査するものと、紙で監査するものとに使い分けたい

<紙での監査を希望する>
● 日誌を紙ベースで運用しているため
● パソコンの数が少なく処理が難しいため

Q 書類提示ではなく、コドモンの画面確認で監査を受けた(一部でも可)ことがありますか?

Q 書類提示ではなく、コドモンの画面確認で監査を受けた(一部でも可)ことがありますか?

61.2%の施設がペーパーレス監査を受けたことがあると回答。昨年の30.6%の2倍に増えていることから、ペーパーレス監査を実施できる自治体が増加していることが明らかになりました。一方で、Q1で96.4%の施設がペーパーレス監査を希望していることから、希望しているのにペーパーレス監査を受けられていない施設が35.2%あることがわかります。

Q 監査をコドモンの画面で受けることができたきっかけを教えて下さい

Q 監査をコドモンの画面で受けることができたきっかけを教えて下さい
Q 監査をコドモンの画面で受けることができたきっかけを教えて下さい

「施設側から監査担当者に対しペーパーレス監査(コドモン)を打診したらOKが出た」「同じ自治体の他の保育園がペーパーレス監査だと聞き、ペーパーレスで実施した」という施設からの打診が46.7%、「監査担当者および行政担当者からペーパーレス監査(コドモン)で問題ないと言われた」が46.0%という回答となりました。昨年は施設側からの打診は27.1%で+18.2ポイントと大幅に増加しており、施設から打診することがペーパーレス監査の実現につながる可能性が高いことが示されました。

Q コドモンの画面での監査が可能となったのは何年前からでしょうか?

Q コドモンの画面での監査が可能となったのは何年前からでしょうか?
Q コドモンの画面での監査が可能となったのは何年前からでしょうか?

「今年度から」「昨年度から」が合計で55.5%と半数を超えており、ペーパーレス監査の普及が急速に進んでいる様子がうかがえます。今年度からペーパーレス監査が可能になった施設のうち35.7%は施設側からペーパーレス監査を申し出ており、本設問においても施設からの打診が、ペーパーレス監査の実現につながることがわかるとともに、66.7%が自治体側からの働きかけと行政のペーパーレス監査への取り組みも加速していることもうかがえます。

Q ペーパーレス監査の対象について伺います。コドモンの画面でOKとなったのは部分的にでしょうか?すべてですか?

Q ペーパーレス監査の対象について伺います。コドモンの画面でOKとなったのは部分的にでしょうか?すべてですか?
Q ペーパーレス監査の対象について伺います。コドモンの画面でOKとなったのは部分的にでしょうか?すべてですか?

「部分的にOK」が75.2%と圧倒的に多く、従来のプリントアウトした紙の書類と併用して監査が行われていることがわかります。一方で、「すべて」と回答した施設は少数派ながら、実数では昨年の16から+18と2倍以上に増えており、全面的なデジタル化対応ができる自治体・施設も増えていることが見受けられます。

Q 監査対応への事前準備の負担は減りましたか?

Q 監査対応への事前準備の負担は減りましたか?
Q 監査対応への事前準備の負担は減りましたか?

デジタル化、ペーパーレス監査により66.4%の施設で監査対応への負担が軽減されたと回答した一方、32.1%が「変わらない」と回答しており、事前準備の負担解消は今後の課題といえるでしょう。

Q監査当日の対応時間(監査に要した時間)に変化はありましたか?

Q 監査当日の対応時間(監査に要した時間)に変化はありましたか?
Q 監査当日の対応時間(監査に要した時間)に変化はありましたか?

「変わらない」69.3%、「短くなった」28.5%、「長くなった」2.2%という回答結果となりました。現在のところ対面の実地監査では、タブレットやPCの画面を見ながら確認していく方式が多く、時間の短縮は実現していないことがわかります。2023年度より書面やリモートでの監査が可能となったこともあり、今後はオンライン上での監査実施など施設側の対応時間に変化がみられる可能性もあります。

Q 監査のやり方を具体的に教えて下さい。

<コドモンの画面での対応>
● 全体的な計画や連絡帳など、コドモン内にある帳票は画面でOK
● 園児登降園打刻時間 職員出勤時間、午睡チェック、日誌、週案、月案など
● 指導案、連絡帳、身体測定記録など、コドモンに記録しているほとんどのものについては画面提示のみのペーパーレスでOK

<コドモン以外での対応>
● 体温チェック表は、保護者が家庭で測定した体温と園で測定した体温を、月ごとに一覧で確認できるように、エクセルに転記し印刷の後、提出した
● 児童育成協会の監査に関しては事前にデータで提出が必要な書類が多い

<紙で対応>
● 事前に提出する書類は、全て印刷したもので、2部提出
● 子どもの出席、職員の出退勤の時間などほとんどが印刷もしくはPDFだった
● 事業計画、給食調理に関する書類、その他の書類
● 施設の図面や監査資料そのものはペーパーで提出
● 消防署関係の書類や各取引会社との契約書類

Q 紙での監査と比べてよかった点、困った点は何ですか?

<よかった点>
● 大量の書類を準備する必要がなくなり、手間が減った
● 日付をさかのぼるのが簡単だった

<困った点>
● 操作の仕方を監査担当者に説明しなければならなかった
● パソコンやタブレットが監査を行う人数分必要になる

Q 2023年度において自治体による指導監査は行われましたか?

Q 2023年度において自治体による指導監査は行われましたか?
Q 2023年度において自治体による指導監査は行われましたか?

「自治体職員が施設に足を運んで監査が行われた(行われる予定)」が82.6%と大半を占める結果となりました。2023年度より書面やリモートなど施設に足を運ばずに監査が行えるようになりましたが、実際にその方法での監査実施は1割以下でした。

Q 2023年度から、自治体による指導監査が書面やリモートなど施設に足を運ばないやり方でも可能になったことを知っていましたか?

Q 2023年度から、自治体による指導監査が書面やリモートなど施設に足を運ばないやり方でも可能になったことを知っていましたか
Q 2023年度から、自治体による指導監査が書面やリモートなど施設に足を運ばないやり方でも可能になったことを知っていましたか

「知らなかった」79.5%、「知っていた」20.5%という結果でした。実際にリモートで監査が行われた施設からも、「コロナ禍だから電話対応なのだと思っていた」、「役所からの通達や説明はなかった」という回答があり、現場に周知が行き届いているとはいえない結果となりました。

Q 自治体職員が施設に足を運んで実地検査を行わないことは、保育の質に影響すると思いますか?

Q 自治体職員が施設に足を運んで実地検査を行わないことは、保育の質に影響すると思いますか?
Q 自治体職員が施設に足を運んで実地検査を行わないことは、保育の質に影響すると思いますか?

「保育の質に特に影響はないと思う」61.2%、「保育の質に良くない影響があると思う」38.8%となり、昨年2022年度の「影響はない」34.4%、「影響がある」65.6%とは反対の結果となりました。
「実際にコロナ禍においてオンライン監査を受け、保育の質への影響がないと感じた」「実地検査を実施しても保育の質の低下や不正を明らかにできるわけではない」「実地検査の有無に関わらず保育の質を高めていくことが重要である」など、施設ごとに捉え方に幅があることが見受けられます。

Q 前問に回答した理由を教えて下さい

<保育の質に特に影響がないと思う>
● 監査があろうがなかろうが保育の質の維持向上、安全安心の確保は園の使命であるため
● 保育士不足の中、監査で主任など人手を取られることが無いので、保育に人を当てることができる
● 書類監査が主になっているので、実地検査でなくても質には影響ないと思う
● 企業主導型の基準の方が認可外基準よりも厳しいため

<保育の質によくない影響があると思う>
● 外部からの視点で保育を評価してもらう事で、保育の質の低下を防ぐことができると思う
● 施設内の必要物や不足物が確認していただけるタイミングは自分たちの勉強にもなり、子どもへの処遇改善になると考える
● 施設に来ていただくことで、避難経路(モノを放置したままにしていないかなど)の再確認や助言をいただけると思います
● 監査など外部からのチェックがないと、日々の保育に追われて環境整備をしなくなりがちなので

Q 【2023年度の監査実施時期】 2023年1月からアンケート回答時の期間中において監査が実施された時期をお答えください

Q 【2023年度の監査実施時期】 2023年1月からアンケート回答時の期間中において監査が実施された時期をお答えください

半数の施設で年度の後半である10月〜2月に実施されていることがわかりました。

Q 【実施時期の傾向】監査の実施時期は例年通りでしたでしょうか?

Q 【実施時期の傾向】監査の実施時期は例年通りでしたでしょうか?
Q 【実施時期の傾向】監査の実施時期は例年通りでしたでしょうか?

「例年通りだった」が57.1%で、同じ時期に監査が実施されているケースがやや多いことがわかる結果となりました。

【データの引用について】

本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は、「株式会社コドモン調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。
リンク先:https://www.codmon.co.jp/newsletter/9785/
その他ご不明点や調査に関する詳細は、下記よりお問い合わせください。

【株式会社コドモン 会社概要】

◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆WEB:https://www.codmon.co.jp/
◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。
◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステム「コドモン」の開発・提供。2024年3月時点で、全国約18,000施設、職員約36万人が利用。全国約510の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位※(2023年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)。
◎保活中の保護者や求職者と保育・教育施設をつなげる採用・園児募集支援サービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/)」の提供。こども施設が簡単に施設の魅力を発信でき、地域の保護者や求職者、保育学生はより自分にあった園を探せる。その他、保育園向け写真ネット販売「コドモンプリント(https://www.codmon.com/print/)」こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/)」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/)」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム」などを展開。

【お問い合わせ・ご質問等】
株式会社コドモン 広報
press@codmon.co.jp 
080-7303-6026
TEL: 03-6459-4318
FAX: 050-3737-7471

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