コドモンの新規事業について紹介するこのシリーズ。第一回目となる今回は保育用品のECサイト「コドモンストア」についてご紹介いたします。
・小池さん(小):写真左
・稲葉さん(稲):写真右
まずは簡単に自己紹介をお願いします
(小) 僕の自己紹介については、以前に取り上げてもらったインタビュー記事と重複するので、詳しくはそちらをご覧いただければと思います!
(稲) 稲葉です。前職のブライダル関連会社では営業、商品開発、事業企画などを担当していました。1年ほど前にコドモンに入社し、現在は事業開発部でECと写真販売事業に携わっています。
子どもを取り巻く環境への新たな一手。コドモンストアが照らし出すよりよい保育環境づくり
コドモンストアを立ち上げた経緯を教えてください。
(小) きっかけはコドモンを導入していただいている施設からの声でした。
コドモンはクラウドベースの業務管理システムなので、利用するにはパソコンやタブレットなどのデバイスやインターネット環境が必要になります。職員の方一人ひとりにデバイスが用意されているとよりシステムをご活用いただけるのですが、施設にデバイスが数台しかない場合が多く、導入時に「色々な機材を揃えたいものの、どこで何を買えばいいかわからない」といった声をいただくことが多くありました。
それらの声に対してはじめはデスクチームがiPadやパソコンを個別に販売していたのですが、物量がどんどん大きくなるに従ってECサイトによる効率的な販売を行う検討をはじめました。
ちょうど同時期に、コドモンの販売代理店をしていただいていた保育教材販売会社のいとう教材社との何気ない話のなかで、保育用品における流通課題を知ったこともあって、コドモンの関連機材だけではなく、保育用品も取り扱う保育施設専門のECモール「コドモンストア」の立ち上げを行うこととなりました。
この、保育用品における流通課題というのは大きく二つあって、一つ目は「保育用品業者」に関するものです。日本には保育専門商社が数社あり、その多くが全国各地に代理店制度を設置しています。しかし、保育用品業者の多くが高齢化し廃業や統合が行われると、人数規模の大きい保育園などに関わりが集中してしまうようになり、特に中規模以下の施設では保育用品を購入する際の選択肢が少ないという問題がありました。
大きな業界であれば薄利多売が成立するのですが、保育業界は小さな業界ということもあり、どうしても大きな利益が出やすい商品でないと流通しづらいということが背景にあります。
二つ目は、選定の難しさという点です。保育用品業者の数が減ってしまったことで、中規模以下の施設ではAmazonやアスクルといったECサイトを利用して保育用品の選定や購入を行うようになりました。業者を通して商品を購入する場合は、保育の安全基準を満たした商品をすぐに選べますが、ECサイトの場合は扱っている商品も膨大なので、そのなかから本当によいものを選ぶことは非常に難しいという状況にありました。
保育用品の選定は、子どもの安全や安心であったり保育の質を高めることに大きく関係しますし、よりよい保育環境を作っていくには欠かせないものです。僕たちが施設に代わって商品を目利きすることで商品を選ぶ負担を減らしつつ、いい商品を現場に届けるということは「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」というコドモンのミッションとも合致していましたし、ICTツールの販売とも連動できると考え、事業化をする運びとなりました。
コドモンストアのオープンにあたっては、いとう教材社と「コドモノ」という会社をジョイントベンチャーとして立ち上げました。物流全般や目利き力を生かした商品の仕入れをいとう教材社に担当していただき、 僕らは選定された商品がきちんと施設に届く仕組みづくりを行っています。既に多くの施設がお客さまとしていらっしゃるので、メーカーにも安心して商品を販売できると思っていただけますし、施設との関係値がコドモンストアだけでなく、ICTを含めた大きな枠組みの中にあるので、商品開発やストアの利用体験におけるフィードバックを近い距離でいただくことができるのも僕らならではの強みだと感じています。
立ち上げから約2年が経ちましたが、コドモンストアの伸びしろや今後の展望はありますか?
(小) コドモンストアは、EC経験者が0の状態で「なんとかなるだろう!」と始めた事業なので、伸びしろだらけではありますね。
先ほど、保育用品は大きな利益が出やすい商品でないと流通しづらいという話をしましたが、世の中には「単価は高くないけれど素晴らしい商品」というのが数多く存在しています。なので、コドモンストアがそういった商品と施設をつなぐ存在になっていきたいですし、それらの商品が流通できる世の中にしていきたいという思いがあります。ただ、それは既存の流通形態ではできないことなので、流通コストや販売コストをどんどん圧縮できるような仕組み作りをしていくことはマストだと感じています。
コドモンストアには施設がICTを快適に利用するための環境を整えていくためのものという側面もあるので、そのために商品数を増やしていくということはサービスベンダーとしてもしっかり行っていきたいポイントです。その先に、ビジョンとして掲げている「子どもの学びや育ちを社会全体で応援できる世の中」があるのではないかと思います。
“コドモンだからこそ”に磨きをかけた先にある未来を目指して
現場から見たストアの価値や魅力は?
(稲) Amazonやアスクルなど選択肢がたくさんあるなかで、コドモンがECをやっている意味や価値を見出していこうと思ったときに、ECだけど顧客に近いというところはコドモンストアの一つの大きな特徴かなと思っています。
今年、施設に「コドモンストアに対してどんな印象を持っているか」というアンケートを行ったのですが、「ECで買い物をしているというよりは、対面で購入している感じがする」「困っている点はきちんと解消してくれて、商品選びをサポートしてもらっている感じがする」といった声からも、コドモンならではのサービス品質やサポートのクオリティという部分で一定評価していただいている実感もできています。
また、EC事業は会社全体の取り組みのなかの一つなので、他の事業と連携できることも強みだと思います。例えば、コドモンプリントという写真共有・販売サービスで得た利益をコドモンポイントで受け取るという仕組みがあるのですが、施設はそのポイントを利用してストアで買い物ができるようになっています。保護者の方が写真を購入した際に出た利益を使って、施設はまた子どもたちのための商品を購入するという形で循環する仕組みが作れたことは、他の事業と連携した動きのなかでも大きな成果だったと感じています。
他にもコドモンカレッジでテーマになっているもののなかから、メーカーと一緒に記事を書いたり、コドモンカレッジのなかで商品の紹介をし、実際にコドモンストアで購入できるような導線を作っています。
着手できてない部分や課題に感じてることは?
(稲) EC事業は現在、立上げから担当しているメンバーと、カスタマーサポートのメンバーと一緒に運営を行っていますが、ECとしての在り方をもう少し考えたり、施設にヒアリングを行う機会を増やしたりと、まだまだできることはたくさんあると感じています。
お客さまにどうやって商品に興味を持ってもらうか、どう魅力を伝えていくのか、コドモンストアとしてあるべき姿がさらに磨かれていくとより一層よいサービスになっていくのかなと思います。
どんな方にジョインしてほしいですか?
(稲) ECの経験やマーケティングとしての観点が足りていないので、そういったご経験のある方にジョインしていただきたいのはもちろん、色々なことにチャレンジしながらECとしてあるべき形を模索中なので、試行錯誤することと目の前のオペレーションのどちらもバランスを取ってできる方だと、きっと楽しみながら業務ができるんじゃないかなと思いますね。
(小) コドモン自体は200名を超えた組織ですが、事業開発部にはベンチャーマインドの高いメンバーが集まっているので、整いきっていないなかでどうアウトプット出せるかであったり、ECとしての存在意義をどうやって出していくのかを自分ごととしてきちんと取り組める人だといいですよね。
(稲) 正直なところ、「ここ整ってなかったんだ」と気づくことはまだまだ多いです。ただ、そんななかでもチームとしては「やるしかないね!」という雰囲気があるので、小池さんの言っていたベンチャーマインドではないですけど、新しいことを自分で色々考えることができる方にはマッチしやすい環境かなと思います。
(小) 「こんないい商品を作ったんだけど販売できないかな」と保育用品メーカーからも頼っていただける。そんな立ち位置を目指したいなと思っているんですよね。僕たちがきちんと商品を目利きして流通にのせていくことができれば、その先の保育環境や子どもたちの環境がさらによくなるはずなので、一緒にそんな未来を実現したいという方に来ていただけたら嬉しいです!
——— 小池さん、稲葉さんありがとうございました!今までみなさんにご紹介する機会があまりなかったコドモンの新規事業。いかがでしたでしょうか? コドモンでは「子どもを取り巻く環境」を社会全体で応援できる世の中にしていくために、今後もさまざまな角度からアプローチを続けていきます。コドモンストアはまだまだ伸び代の多いフェーズなので、一緒に事業を盛り上げてくださる方にジョインいただけたら嬉しいです。
新規事業については今後も紹介をしていく予定なので、今後の更新も楽しみにしていてください!